この記事に辿り着いたあなたは、大手SIer企業(IT業界)への転職・就職を考えていて、具体的にどのような魅力やメリットがあるのかを知りたい、そんな疑問を抱えていると思います。
実際に、大手SIer企業に10年間勤めて、今も現役SEの私が、4つの魅力について具体的に述べていきます。皆さんの参考になれば幸いです。
結論:大手SIer企業で働く4つの魅力
まず、私の結論から。
大手SIerで10年間働いた(現在も働いている)私が考える、大手SIer企業の4つの魅力はコチラ。
- 高い給与を得られる
- 完全フレックス×リモートワーク
- 勤務中に勉強できる
- 大手企業の看板は強い
以降では、それぞれ詳細に述べていきます。
高い給与を得られる
30代前半で1,000万円も可能です
会社の業績や自分自身の成績も影響するので、もちろん100%ではありませんが、早ければ、30代前半で1,000万円も十分狙えます。
現に、新卒で入社し、勤続10年の私の年収は、1,000万円を超えています。1~10年目までの年収遷移を以下の記事で公開中です。
資産やビジネスを持ってないからこそ、まずは高い給与を最優先すべき
既に資産やビジネスは持っている人からすると、たかだか、年収1,000万円のサラリーマンは惹かれないかもしれません。
しかし、私は資産もビジネスも持っていなかったので、お金を稼ぐには、働いた時間に応じて給与を得ること(サラリーマン)が最短経路になります。
つまり、やりがい、社会貢献、スキルアップよりも、高い給与を最優先にしています。
そして、何も持ってない私が、給与を優先したとき、大手SIer企業でのエンジニアがベストだと考えました。
マイホームを購入したい、将来に備えて新NISAを始めたい。そんな時、ある程度まとまったお金が最初に必要ですよね。
よって、とにかく最初はガッツリ稼ぐ必要があるので、高い給与を得られる大手SIerへの就職・転職を目指すべきです。
統計データに基づく給与水準の比較
実際に、大手SIerの平均年収は、中小企業と比較して明らかに高いことがデータで示されています。
例えば、国税庁の「民間給与実態統計調査」[※1]によると、中小IT企業は約400万円程度であるのに対して、大手IT企業の平均年収は約600万円以上あります。
また、最大手SIerでは、年収800万円以上を得るシステムエンジニアも少なくありません。
大手IT企業に転職する最大のメリットは、業界トップクラスの給与水準です。
完全フレックス×リモートワーク
ワークライフバランスが劇的に向上します
私が勤務する会社は、世の中の流れもあり、ワークライフバランスへの取り組みは、かなり強いです。
そして、その中で1番魅力を感じるのが、「完全フレックス×リモートワーク」の組み合わせです。
完全フレックスタイム制のため、自由な時間での出退勤、途中抜けも可能。そして、働く場所も自由(通勤不要で、自宅で仕事できる)です。
例えば、よくある例として、
- 子どもの送り迎え
- 家族の看病や介護
- 好きなアーティストのライブ参加
これらが理由で、遅めの始業、早めの退勤、途中抜けしたいケースがありますよね。
そんなとき、完全に自由な時間で勤務でき、かつ、満員電車のストレスと通勤時間をゼロにできるのが大きい。
仕事とプライベートを柔軟に調整可能で、特に趣味や育児・介護といった家庭の事情にも対応しやすい点が大きな魅力です。
フレックス・リモートワークの導入状況
厚生労働省の「就労条件総合調査」[※2]や、総務省の「通信利用動向調査」[※3]によると、フレックス制度やリモートワークを導入している企業は、大企業(従業員規模が大きい)ほど、高くなる傾向にあると述べられています。
例えば、従業員が1,000人以上の企業では、フレックス制度を導入している企業の割合が高く、50人未満の企業に比べて導入率が大幅に高いことが示されています。
リモートワークの導入率についても同様のことが言えて、特に、情報通信業や製造業など、ITインフラが整っている業種においては、大企業が積極的にリモートワークを導入しています。
この背景には、大企業のほうが資金力やITインフラの整備が進んでいること、また、働き方改革への対応が求められるためと言えるでしょう。
フレックス制・リモートワークをベースとする、ワークライフバランスに重きを置くなら、この観点でも大手SIer企業が最適だと考えます。
充実した福利厚生
リモートワークが主体になると、自宅に仕事用の机、椅子、ディスプレイを準備したいですよね。
私の会社では、金額に限度はありますが、それらの費用も会社が負担してくれます。
つまり、健康保険、年金制度、育児休暇、介護休暇などに加えて、リモートワーク環境整備の支援も、福利厚生として整備されているのです。
厚生労働省の「就労条件総合調査」[※2]によると、大手企業ほど福利厚生が充実している傾向にあります。
勤務中に(業務として)勉強できる
会社のお金で、業務として、勉強できる
例えば、ここ何年かのトレンドで
- ブロックチェーン
- クラウド(AWS、Azure、GCP)
- 生成AI
など、流行りましたよね。
もし、これらの勉強をしたい場合、勤務時間中に自己学習するのは、なかなか難しいと思います。
会社によっては、仕事をサボってると受け取られて、評価が下げる要因になるかもしれません。
なので、仕事を終えてから、自宅やカフェなどで勉強している方が大半でしょう。
中には、週末(土日)の休みの時間を使って、勉強している方もいるかもしれません。
ただ、私の会社では、業務時間内に、社外の有料セミナーに参加したり、eラーニング(Udemyなど)を受講したりして、勉強できます。
つまり、会社のお金で、業務として、勉強可能。
仕事をしながらスキルを磨くことができる点は、将来的なキャリアアップにおいて非常に有利です。
教育の充実度を示すデータ
経済産業省の「IT人材白書」[※4]によると、大手SIerは中小企業と比較して、社員一人当たりの研修費用に約2倍以上の投資をしていることが報告されています。
このデータは、大手SIerが社員教育に力を入れていることを示しています。
大手SIer企業の看板の力は大きい
転職時に有利
どんな会社でも、次の仕事を求めて、転職していく人がいるでしょう。
人間関係や担当プロジェクトが嫌になったり、もしくは、さらなる高待遇を求めてITコンサルへのキャリアアップなど、理由は人それぞれ。
そんなとき、大手SIerでの経験は、転職市場で非常に高く評価されると言われています。
特に、プロジェクトマネジメントや大規模システムの設計・開発経験は、他社でも即戦力として認められることが多いです。
また、大手SIerでの経験があることで、転職時にリーダーシップや問題解決能力が高いと見なされやすくなります。
実際に、私の周りでも、エンジニア職を経て、有名ITコンサル会社への転職者は非常に多いです。
実際の転職成功率
大手SIer出身者の転職成功率は高く、特に管理職や専門職へのキャリアチェンジに成功しているケースが多く見られます。
リクルートの調査によると、大手企業出身者は、転職において約80%以上の成功率とのこと。
住宅ローン審査時に有利
金融機関における信用度も向上させます。
特に、住宅ローンの審査においては、大手企業での安定した収入が重要な要素となります。
日本銀行の「金融機関の住宅ローン貸出態度」調査によると、収入の安定性は審査の重要なポイントの一つです。
大手企業に勤務していることで、より良い条件での融資が受けられる可能性が高まり、将来的な生活設計にも大きく寄与します。
まとめ
就職・転職は、人生の重要なターニングポイントです。
大手SIer企業で働くことは、高い給与、柔軟な働き方、スキルアップの機会、さらには社会的な信用度の向上といった多くのメリットがあると実感しています。
公的機関のデータが示すように、IT業界は今後も成長が期待される分野であり、就職・転職先としての魅力はますます高まっています。
将来のキャリアと生活を見据えた上で、大手SIer企業への就職・転職を検討してみてはいかがでしょうか。
大手SIerで働くデメリットは?
ここまで述べたように、大手IT企業で働くことは、多くのメリットがあります。
その一方で、同時に見逃せないデメリットも存在します。合わせてお読みください。
引用・参考文献
- 国税庁 民間給与実態統計調査
https://www.nta.go.jp/publication/statistics/kokuzeicho/minkan/top.htm - 厚生労働省 就労条件総合調査
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/jikan/syurou/23/ - 総務省 通信利用動向調査
https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01tsushin02_02000169.html - 経済産業省 IT人材白書
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